戦争から環境対策へ
日本は終戦から79年目を迎えました。
日本はこの間、国土のなかで戦争は起きていませんが、世界各地では今もなお、争いが続き、多くの人びとが傷ついています。
武力による戦いでは、課題を解決することはできず憎しみと悲しみだけが残ります。
世界中から戦争が無くなることを一人ひとりが求めていきたいと思います。
戦争は人間の生命や財産を奪うだけではなく、環境にも重大な影響を及ぼします。
1990年8月2日のイラクによるクウェート侵攻をきっかけに、国際連合が多国籍軍の派遣を決定し、1991年1月17日にイラクを空爆して始まった湾岸戦争の際、先輩と戦争による環境影響を試算し、週刊誌に掲載したことがあります。
残念ながらその掲載誌や資料は手元に残っておらず詳細をお伝えすることはできないのですが、車両や航空機に使われている石油製品の消費をはじめ爆弾や砲弾の爆発による二酸化炭素などの排出、戦火によって森林、農地が破壊され、燃料倉庫の炎上などで大気中に大量の二酸化炭素の放出によって温暖化などの環境への影響が加速していることは明らかです。
さらに、国際法を踏み躙ってウクライナに武力侵攻を続けるロシア軍はウクライナ最大の原発であるザポリージャ原発を攻撃し、原発の作業員は、ロシア軍の指揮下に置かれています。原発施設が攻撃されることになれば、1986年4月26日、旧ソ連ウクライナ共和国の北辺に位置するチェルノブイリ原発で起きた原子力発電開発史上最悪の事故と同様、あるいはそれ以上の環境被害が発生することになります。
今年も記録的な暑さが続き、日本の各地では大雨による被害が発生しています。
これらの原因は地球的規模の気候変動にあります。戦争が1日も早く終わり、わたしたちの最大の共通課題である環境対策に全ての国・地域そして一人ひとりが取り組むことが求められます。
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