ワークショップ~わたしたちの暮らしとごみを考えよう開催報告【岩見沢市】
「わたしたちの暮らしとごみを考えよう」ワークショップ報告
2025年9月からの岩見沢市におけるごみ収集袋の価格改定にあたり、市民への理解促進と今後のごみ問題への対応を協議する場として、「ごみの減量化・再資源化」をテーマに市民ワークショップを岩見沢市とESGサポートの共同主催にて開催しました。

冒頭では、岩見沢市廃棄物対策課の沢永課長より、ごみ処理にかかる市の財政的負担や過去からの推移、コスト上昇の背景について詳しい説明がなされました。これにより、価格改定の必要性とその意図が市民へ共有されました。
続いて、地元ごみ処理業者の、空知環境総合株式会社 江本代表からは、産業廃棄物業界の成り立ちについての解説がありました。戦後のし尿処理・汲み取り事業から始まり、下水道整備の進展とともに役割が変化しながらも、地域に不可欠な事業として、自治体や地域住民と共に歩んできた歴史が語られました。併せて、社会的責任を担う業種としての地元貢献や使命感についての熱い思いが述べられました。

その後、4つのグループに分かれて市民同士による意見交換を行い、以下のような具体的な提案・意見が共有されました。

・家庭から出る生ごみの水切り・乾燥・肥料化による減量の工夫
・衣類の再利用(パッチワーク・海外支援・資源回収)
・コンポスト導入支援や講習会の実施、特に若年層への普及促進
・公園の草や枯葉を焼却せず、堆肥として活用するしくみの検討
・市民への情報発信の工夫(紙チラシの削減と伝達方法の見直し)
・地域外からの不適正なごみ排出への対応と新住民への周知強化
・生ごみ処理技術や実践事例の共有を進めるための情報公開の要望
・ごみの再資源化をテーマとした市民交流の場を今後も継続してほしいという声
今回のワークショップでは、市民が主体的に課題を捉え、日常生活の中でできる工夫やアイデアが数多く挙げられました。これらの意見は、ごみの減量化・再資源化を進める上で重要な視点であり、今後の施策づくりに活かしていくべき貴重なものです。
ごみ処理を「行政の仕事」として任せきりにするのではなく、市民一人ひとりが環境負荷を減らす主体としての役割を再認識することが、今後ますます重要になっていきます。今回の取り組みが、ごみ問題を「自分ごと」として捉えるきっかけとなり、持続可能な社会づくりの一助となることを願います。
【実施概要】
タイトル/ワークショップ~わたしたちの暮らしとごみを考えよう
日 時/令和7年5月31日(土)10:00~12:00
場 所/岩見沢市民会館(まなみーる) 岩見沢市9条西4丁目1-1
主 催/岩見沢市・一般社団法人ESGサポート
協 賛/一般社団法人 環境総合研究所
共 催/ごみのよりよい始末を進める市民会議
協 力/空知環境総合株式会社
【プログラム】
10:00~10:05 ごあいさつ
・岩見沢市市民環境部 合川 部長
・一般社団法人ESGサポート 押谷 理事長
10:05~10:20 岩見沢市のごみ処理
・岩見沢市廃棄物対策課 沢永課長
10:20~10:35 ごみ処理の現場から
・空知環境総合株式会社 代表取締役 江本勝則さん
10:35~11:35 ワークショップ
11:35~11:45 グループ発表
11:45~11:55 まとめ
12:00 閉会
参加人数:32名

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